どんな診療をするの?
医師の五感をフルに活用し、次のような診察をして、患者さんから情報を得ます。
- 「望診」
- 目で見る診療方。顔色、動作、皮膚の色つや、体型、精神状態などを患者さんの全身から読み取ります。
- 「問診」
- 西洋医学の問診とほぼ同じです。体質、病気の経過、過去に経験した病気、治療に対する反応など詳しくたずねます。
- 「聞診」
- 耳で聞いたり、においをかいだりする診療法。声の大きさ、話す調子、咳、口臭などが判断材料です。
- 「切診」
- 体に触れて行う診療法。脈の強弱、速さなどをみる“脈診”と、腹部の緊張、抵抗、圧痛などをみる“腹診”とがあります。
診察で得られた「証」(その患者さんの体質や抵抗力、病気の進行度)をもとに、処方する漢方薬を決定します。
「証」を判断するためには、何よりもあなたの情報を把握していなくてはなりません。どんな些細なことでも知っていなければ、適切な漢方薬を選び出すことができません。
困っていること、治したい症状や病気、気になること、今までにかかったことのある病気やアレルギー、食生活の好みなどを、遠慮なく詳しくお話ください。
漢方薬は、いくつもの成分を含んだ薬ですから一つの症状だけでなく、いくつかの症状を治したいときには、非常に有効です。症状によっては、早めに良くなっていくものと、なかなか頑固な治りづらいものがあります。
医師は常に、それぞれの症状に対して薬がどのように効いているのかを確認し、さらに今の状態に適切な薬かどうかを考えながら診察していますので、どんな些細な変化でも詳しく話してください。
漢方薬の服用前、服用後も体の状態をチェックするために、必要と判断した時は、血液検査なども行います。
※お腹の触診があるので、診察を受けやすい服装でいらしてください。